1)ヴァッレ・ダオスタ州(Valle d’Aosta)

(1)概要

・イタリア北西部に位置する。

・北はスイス、西はフランスと国境を接している。

・イタリアで1番小さな州。

・州を北西から南東へ流れるドーラ・バルテア川の両岸の傾斜面に張り付いた段々畑でブドウが栽培されている。

・ワイン生産量は全州中で最も少ない。

・赤ワインが61%。

・気候:アルプス気候、冬は寒さが厳しく、降雪が多い。夏は涼しく、昼夜の温度差が激しい。

ヴァッレ・ダオスタ州場所

図 29

(2)主要ブドウ品種

A.白ブドウ

・プリエ・ブラン(Prié Blanc)モスカート・ビアンコ(Moscato Bianco)

B.黒ブドウ

・フミン(Fumin):ヴァッレ・ダオスタの固有黒ブドウ

 プティ・ルージュ(Petit Rouge):ヴァッレ・ダオスタで最も広く栽培されている。

(3)主なD.O.P.(D.O.C.)

表 58

D.O.C.ワイン備考
ヴァッレ・ダオスタ
(Valle d’Aosta)
赤、ロゼ、白、発泡・州唯一のD.O.C.

2)ピエモンテ州(Piemonte)

(1)概要

・ピエモンテとは「山のふもと」という意味

・アルプス山脈の南側に広がっている

・北はスイス、西はフランスと国境を接している。

・トスカーナ州と並ぶ高級ワイン産地

・D.O.C.G.数が19で、イタリア全州で最多

・気候:大陸性気候、冬は寒く湿気が多い、夏は暑く、夏も湿気がある

・赤ワイン59%

ピエモンテ州地図

図 30

(2)主要ブドウ品種

A.白ブドウ

・コルテーゼ(Cortese):ガヴィで使用されている。

・アルネイス(Arneis):昔は、ネッビオーロにブレンドされタンニンを和らげていた。

・モスカート・ビアンコ(Moscato Bianco):甘口スパークリングワインに適している。

・ティモラッソ(Timorasso):フィロキセラ禍以降は忘れられていたが、最近復活してブームになっている。

B.黒ブドウ

・ネッビオーロ(Nebbiolo):イタリアでもっとも高貴な黒ブドウの1つ。

 収穫が遅い品種なので、ブドウ畑に霧(Nebbia)がかかるところからこの名前が付いたと言われている。

 色が薄く、タンニンが豊か。

 北ピエモンテではスパンナ(Spanna)、ロンバルディア州ヴァルテッリーナではキアヴェンナスカ(Chiavennasca)と呼ばれている。

・バルベーラ(Barbera):地元で人気がある黒ブドウ品種。

・ドルチェット(Dolcetto):ピエモンテでは早熟な黒ブドウ

・ブラケット(Brachetto):アスティ県、アレッサンドリア県で栽培されている。

・グリニョリーノ(Grignolino):モンフェッラート地方の黒ブドウ。

(3)D.O.C.G.

表 59

D.O.C.G.ワイン備考
バローロ
(Barolo)
・イタリアを代表する偉大なワイン「ワインの王であり、王のワインである」讃えられてきた。
・収穫年の11月1日より38ヵ月(うち木樽熟成18ヵ月)が義務づけられている。
・62ヵ月の熟成でリゼルヴァ(Riserva)を表記することができる。
・1981年D.O.C.G.認定
・赤:ネッビオーロ(Nebbiolo)100%
バルバレスコ
(Barbaresco)
・「バローロ」の弟」、「ピエモンテの女王」と称されてきた。
・収穫年の11月1日から26ヵ月の熟成(うち木樽熟成9ヵ月)が義務づけられている。
・収穫年から3年目の1月1日より消費が可能。
・リゼルヴァは50ヵ月の熟成(うち木樽熟成9ヵ月)で、5年目の1月1日から消費できる。
・1981年D.O.C.G.認定
・赤:ネッビオーロ(Nebbiolo)100%
ガッティナーラ
(Gattinara)
・収穫年の11月1日から35ヵ月(うち木樽熟成24ヵ月)が義務づけられている。
・リゼルヴァは47ヵ月(うち木樽熟成36ヵ月)で表記することができる。
・赤:スパンナ(Spanna)=ネッビオーロ(Nebbiolo)90%以上
ゲンメ
(Ghemme)
・収穫年の11月1日から34ヵ月(木樽熟成18ヵ月)が義務づけられている。
・赤:スパンナ(Spanna)=ネッビオーロ(Nebbiolo)85%以上
バルベーラ・ダスティ
(Barbera d’Asti)
・赤:バルベーラ(Barbera)主体
バルベーラ・デル・モンフェッラート・スペリオーレ
(Barbera del Monferrato Superiore)
・赤:バルベーラ(Barbera)主体
ドルチェット・ディ・オヴァーダ・スペリオーレ
(Dolcetto di Ovada Superiore)
/オヴァーダ(Ovada)
・赤:ドルチェット(Dolcetto)100%
ドルチェット・ディ・ディアーノ・ダルバ
(Dolcetto di Diano d’Alba)
 / ディアーノ・ダルバ
(Diano d’Alba)
・赤:ドルチェット(Dolcetto)100%
ルケ・ディ・カスターニョ・モンフェッラート
(Ruché di Castagnole Monferrato)
・赤:ルケ(Ruché)主体
ドリアーニ
(Dogliani)
・赤:ドルチェット(Dolcetto)100%
ニッツァ
(Nizza)
・赤:バルベーラ(Barbera)100%
ブラケット・ダックイ(Brachetto d’Acqui)
 / アックイ(Acqui)
発泡(赤甘)・アスティ、アッレサンドリア県で造られる微発泡性の甘口赤ワイン
・スプマンテの二次発酵はシャルマン方式が主流
・辛口も認められている
・パッシートも認められている
・発泡(赤):ブラケット100%
ローエロ
(Roero)
赤、白、発泡(白)・赤:ネッビオーロ(Nebbiolo)95%以上
・白、発泡(白):アルネイス(Arneis)95%以上
アスティ(Asti)白(甘)、発泡(白)・アスティ、アッレサンドリア、クーネオの3県で造られる白ワイン
・スパークリングワインのアスティ(アスティ・スプマンテ)、微発泡のモスカート・ダスティ、スティルのヴェンデンミア・タルディーヴァがある
・アスティ・スプマンテのほとんどがシャルマン方式で造られる
・1993年D.O.C.G.認定
・白、発泡(白):モスカート・ビアンコ(Moscato Bianco)100%
・辛口のアスティ・セッコも認められている
ガヴィ(Gavi)/コルテーゼ・ディ・ガヴィ(Cortese di Gavi)白、発泡(白)、微発泡(白)・白、発泡(白)、微発泡(白):コルテーゼ(Cortese)100%
エルバルーチェ・デ ィ・カルーソ
(Erbaluce di Caluso)
 / カルーソ
(Caluso)
白、発泡(白)・赤:エルバルーチェ(Erbaluce)
・パッシートも認められている
テッレ・アルフィエーリ
(Terre Alfieri)
赤、白・赤:ネッビオーロ(Nebbiolo)85%以上
・白:アルネイス(Arneis)85%以上
アルタ・ランガ
 (Alta Langa)
発泡(ロゼ)、発泡(白)・発泡(ロゼ)、発泡(白):ピノ・ネーロ(Pinot Nero)、シャルドネ(Chardonnay)主体
カネッリ
(Cannelle)
白(甘)・D.O.C.G.アスティから独立
・微発泡タイプの甘口白ワイン
・白:モスカート・ビアンコ(Moscato Bianco)100%

3)リーグリア州(Liguria)

(1)概要

・イタリア北西部、西はフランスと国境を接している。

・州都ジェノバはイタリア最大の港町

・白ワインが68%

・気候:海沿いは温暖な地中海性気候、内陸部は亜大陸性気候、冬は寒さが、夏は暑さが厳しい

リーグリア州

図 31

(2)主要ブドウ品種

A.白ブドウ

・ヴェルメンティーノ(Vermentino):ティレニア海沿いで栽培されている。

・ピガート(Pigato):ヴェルメンティーノ(Vermentino)の一種と考えられている。

・ボスコ(Bosco):リーグリア州の固有の白ブドウ。甘口ワインに向いている。

・ビアンケッタ・ジェノヴェーゼ(Bianchetta Genovese):リーグリア州の白ブドウ。

・アルバローラ(Albarola):ビアンケッタ・ジェノヴェーゼ(Bianchetta Genovese)と同属。

B.黒ブドウ

・ロッセーゼ(Rossese):リーグリア州の黒ブドウ。

・オルメアスコ(Ormeasco)=ドルチェット(Dolcetto)

(3)主なD.O.P.(D.O.C.)

表 60

D.O.C.ワイン備考
チンクエ・テッレ
(Cinque Terre)
・海に迫る絶壁の段々畑の風景は世界遺産に登録されている。
・果皮とともに発酵する伝統的な造り方を行っている。
・チンクエ・テッレ(Cinque Terre)の陰干し甘口ヴァージョンが、チンクエ・テッレ・シャッケトラ()
・白:ボスコ(Bosco)、アルバローラ(Albarola)、ヴェルメンティーノ(Vermentino)

4)ロンバルディア州(Lombardia)

(1)概要

・北はスイスと国境を接している。

・州都はミラノ。

・イタリアで最も豊かな州で、国民総生産の4分の1を生み出している。

・気候:基本的に大陸性気候であるが、北はアルプス気候、大きな湖の周りは地中海性気候。

・赤ワイン48%、白ワイン52%

ロンバルディア州

図 32

(2)主要ブドウ品種

A.白ブドウ

・シャルドネ(Chardonnay):フランチャコルタ、オルトレポ・パヴェーゼで瓶内二次発酵スパークリングワインに使われている。

B.黒ブドウ

・キアヴェンナスカ(Chiavennasca)=ネッビオーロ(Nebbiolo)

・ピノ・ネーロ(Pinot Nero)=ピノ・ノワール(Pinot Noir)

・バルベーラ(Barbera)、クロアティーナ(Croatina)、モスカート・ディ・スカンツォ(Moscato di Scanzo)

(3)D.O.C.G.

表 61

D.O.C.G.ワイン備考
フランチャコルタ
(Franciacorta)
発泡(ロゼ)、発泡(白)・イゼオ湖の南に位置する。
・瓶内二次発酵によって造られる。
・ノーマルは瓶内熟成18ヵ月が義務づけられている。
・発泡(白、ロゼ):シャルドネ(Chardonnay)、ピノ・ネーロ(Pinot Nero)、ピノ・ビアンコ(Pinot Bianco)、エルバマット(Erbamat)
モスカート・ディ・スカンツォ
(Moscato di Scanzo)
/スカンツォ
(Scanzo)
赤(甘)・黒ブドウを陰干しして造られる甘口ワイン。
・赤:モスカート・ディ・スカンツォ(Moscato di Scanzo)100%
オルトレポ・パヴェーゼ・メトード・クラシッコ
(Oltrepò Pavese Metodo Classico)
発泡(ロゼ)、発泡(白)・瓶内二次発酵
・ピノ・ネーロ(Pinot Nero)主体
スフォルツァート・ディ・ヴァルテッリーナ(Sforzato di Valtellina)/スフルサット・ディ・ヴァルテッリーナ(Sfursat di Valtellina)・3ヵ月程度陰干しされたブドウで造られる。
・赤:キアヴェンナスカ(Chiavennasca)主体
ヴァルテッリーナ・スペリオーレ
(Valtellina Superiore)
・赤:キアヴェンナスカ(Chiavennasca)主体

5)トレンティーノ・アルト・アディジェ州(Torentino-Alto Adige)

(1)概要

・北はオーストリア、スイスと国境を接している。

・州の真ん中を北から南にアディジェ川が流れ、その両側に世界遺産ドロミーティ山塊が連なっている。

・北のボルツァーノ自治県がドイツ語圏、南のトレント自治県がイタリア語圏。

・白ワインが73%

・気候:亜地中海性気候、亜大陸性気候、大陸性気候、アルプス性気候

トレンティーノ・アルト・アディジェ州

図 33

(2)主要ブドウ品種

A.白ブドウ

・ピノ・ビアンコ(Pinot Bianco)、ピノ・グリージョ(Pinot Grigio)、シャルドネ(Chardonnay)、ミュラー・トゥルガウ(Müller Thurgau)、トラミネール・アロマティコ(Traminer Aromatico)

・ノジオーラ(Nosiola):トレンティーノ地方で栽培されている固有白ブドウ。

B.黒ブドウ

・スキアーヴァ(Schiava):アルト・アディジェ地方の固有黒ブドウ

・ラグレイン(Lagrein):アルト・アディジェ地方の固有黒ブドウ

・テロルデコ(Teroldego):トレンティー地方の固有黒ブドウ

・マルツェミーノ(Marzemino):トレンティーノ地方南部で栽培されている固有の黒ブドウ。モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」に登場している。

(3)主なD.O.P.(D.O.C.)

表 62

D.O.C.ワイン備考
トレント
(Trento)
発泡(ロゼ)、発泡(白)・イタリアを代表する瓶内二次発酵スパークリングワイン
テロルデゴ・ロタリアーノ
(Teroldego Roaliano)
赤、ロゼ・赤、ロゼ:テロルデゴ(Teroldego)100%
トレンティーノ
(Trentino)
赤、ロゼ、白・モーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」のアリアでも有名

6)ヴェネト州(Veneto)

(1)概要

・ヴェネツィアが州都

・ワイン生産量が最も多い

・デイリーワインから長期熟成能力をもつ複雑まで生産されている。

・白ワイン81%

・気候:基本的に亜大陸性気候、アドリア海周辺は地中海性気候。

ヴェネト州

図 34

(2)主要ブドウ

A.白ブドウ

・ガルガネガ(Garganega):ギリシャ系の白ブドウ

・トレビアーノ・ディ・ソアーヴェ(Trebbiano di Soave):ヴェルィッキオ、トッレビアーノ・ディ・ルガーナと同じグループに属する品種

・グレーラ(Glera):ブロセッコと呼ばれていた白ブドウ

B.黒ブドウ

・コルヴィーナ(Corvina):ヴェネト州を代表する黒ブドウ

・ロンディネッラ(Rondinella):コルヴィーナ(Corvina)とブレンドされることが多い黒ブドウ

・ラボーソ(Raboso):荒々しい魅力をもつ黒ブドウ

(3)D.O.C.G.

表 63

D.O.C.G.ワイン備考
アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ
(Amarone della Valpolicella)
赤(パッシート)・アパッシメント(Appassimento 収穫したブドウを約3ヵ月陰干しすることによりエキスを濃縮させる)から造られるワイン
・赤:コルヴィーナ・ヴェロネーゼ(Corvina Veronese)主体
バニョーリ・フリウラーロ
(Bagnoli Friularo)
 / フリウラーロ・バニョーリ
(Friularo Bagnoli)
赤、パッシート、ヴェンデンミア・タルディーヴァ(Vendemmia Tardiva 遅摘み)・フリウラーロ(Friularo)=ラボーソ・ビアーヴェ(Raboso Piave)90%以上
バルドリーノ・スペリオーレ
(Bardolino Superiore)
・古くから栽培されてきたクラシッコの指定地域がある
・赤:コルヴィーナ・ヴェロネーゼ(Corvina Veronese)主体
コッリ・アゾラーニ・プロセッコ
(Colli Asolani Prosecco)
/アゾーロ・プロセッコ(Asolo Prosecco)
白、発泡(白)、微発泡=フリッツァンテ(白)・白、発泡(白)、微発泡(白):グレーラ(Glera)主体
コッリ・ディ・コネリアーノ
(Colli di Conegliano)
白、赤、パッシート・白:インクローチョ・マンツォーニ6.0.13(Incrocio Manzoni 6.0.13)、ピノ・ビアンコ(Pinot Bianco)、シャルドネ(Chardonnay)
・赤:カベルネ・フラン(Cabernet Franc)、カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、マルツェミーノ(Marzemino)、メルロ(Merlot)

コッリ・エウガネイ・フィオル・ダランチョ
(Colli Euganei Fior d’Arancio)
 / フィオル・ダランチョ・コッリ・エウガネイ
(Fior d’Arancio Colli Euganei)
白、発泡(白)、パッシート・白、発泡(白)、パッシート:モスカート・ジャッロ主体
コネリアーノ・ヴァルドッビアデネ・プロセッコ
(Conegliano Valdobbiadene Prosecco) /
 コネリアーノ・プロセッコ
(Conegliano Prosecco)
 / ヴァルドッビアデネ・プロセッコ(
Valdobbiadene Prosecco)
白、発泡(白)、微発泡=フリッツァンテ(白)・白、発泡(白)、微発泡(白):グレーラ(Glera)主体
リソン
(Lison)
・タイ(Tai)主体
・タイとは以前トカイ・フリウラーノ(Tocai Friulano)と呼ばれた品種
モンテッロ・ロッソ
(Montello Rosso)
 / モンテッロ
(Montello)
・赤:カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、カベルネ・フラン(Cabernet Franc)、メルロ(Merlot)、カルメネーレ(Carmenère)
ビアー・ヴェ・マラノッテ
(Piave Malanotte)
 / マラノッテ・デル・ビァーヴェ
(Malanotte del Piave)
・赤:ラボーソ・ビアーヴェ(Raboso Piave)主体、ラボーソ・ヴェロネーゼ(Raboso Veronese)
レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ
(Recioto della Valpolicella)
赤(甘口パッシート)、発泡(赤)・赤、発泡(赤):コルヴィーナ・ヴェロネーゼ(Corvina Veronese)主体
・クラシッコの指定地域がある
レチョート・ディ・ガンベッラーラ
(Recioto di Gambellara)
白(甘口パッシート)、発泡(白)・白:ガルガネガ(Garganega)

レチョート・ディ・ソアーヴェ
(Recioto di Soave)
白(甘口パッシート)、発泡(白)・白:ガルガネガ(Garganega)70%以上
・クラシッコの指定地域がある
ソアーヴェ・スペリオーレ
(Soave Superiore)
・白:ガルガネガ(Garganega)70%以上
・クラシッコの指定地域がある

(4)主なD.O.C.

表 64

D.O.C.ワイン備考
プロセッコ
(Prosecco)
発泡(ロゼ)、発泡(白)・発泡(ロゼ):グレーラ(Glera)85〜90%、ピノ・ネーロ(Pinot Nero)15〜10%
・発泡(白):グレーラ(Glera)
・タンク内二次発酵(シャルマン方式)60日

7)フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州

(1)概要

・北はオーストリア、東はスロヴァニアと国境を接している。

・フリウリ・ヴェネツィア・ジューリアは白ワインの産地として知られている。

・気候:海岸地帯は亜地中海性気候で、丘陵地帯も比較的温和、平野部はアルプス性気候で雨が多い。

・グラッパ蒸留も盛んで、フリウリ人はイタリアで1番お酒が強いとされている。

・白ワインが86%

フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州

図 35

(2)主要ブドウ品種

A.白ブドウ

・フリウラーノ(Friulano):フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州を代表する白ブドウ。

・リボッラ・ジャッラ(Ribolla Gialla):フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州東部とスロヴァニアの白ブドウ。

・ヴェルドゥッツォ・フリウラーノ(Verduzzo Friulano):辛口ワインも造られるが、陰干しによる甘口ワインが有名。

・ピコリット(Picolit):甘口ワイン、受粉が困難な品種で生産量が少ない。

・マルヴァジア・イストリアーナ(Malvasia Istriana)

・ピノ・グリージョ(Pinot Bianco):少しマセラシオンをすると淡い赤銅色のワイン(ラマート)となる。伝統的にコチラが主流だったが、第二次世界大戦後少数派となった。

B.黒ブドウ

・レフォスコ・ダル・ペドゥンコロ・ロッソ(Refosco dal Peduncolo Rosso):フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州を代表する固有黒ブドウ。果梗が赤くなるので「ペドゥンコロ・ロッソ=赤い果梗」という名前が付いている。

・スキオペッティーノ(Schioppettino):フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州とスロヴァニアの黒ブドウ。

・ピニョーロ(Pignolo):消滅しかけていたが、近年復活した。

・テッツェレンゲ(Tazzelenghe):長期熟成向け

(3)D.O.C.G.

表 65

D.O.C.G.ワイン備考
コッリ・オリエンタール・デル・フリウリ・ピコリット
(Colli Oriental del Friuli Picolit)
白(甘口パッシート)・白:ピコリット(Picolit)主体
ラマンドロ
(Ramandolo)
白(甘口パッシート)・白:ヴェルドゥッツォ・フリウラーノ(Verduzzo Friulano)
ロサッツォ
(Rosazzo)
・白:フリウラーノ(Friulano)主体
リソン
(Lison)
・白:タイ(Tai)主体
・タイ(Tai)=トカイ・フリウラーノ(Tocai Friulano)=フリウラーノ(Friulano)

8)エミリア・ロマーニャ州(Emilia Romagna)

(1)概要

・東側はアドリア海に接している。

・州都はボローニャ

・州都ボローニャの西側に位置するエミリアと東側に位置するロマーニャは歴史的、文化的に全く異なる。

・気候:海岸地帯は地中海性気候、内陸部は大陸性気候

・白ワインが55%

エミリア・ロマーニャ州

図 36

(2)主要ブドウ品種

A.白ブドウ

・アルバーナ(Albana):エミリア・ロマーニャ州の固有白ブドウ。

・ピニョレット(Pignoletto):ボローニャ県の固有白ブドウ。

・トッレビアーノ・ロマーニョロ(Trebbiano Romagnolo):ロマーニャ地方で栽培されているトッレビアーノの下品種。

B.黒ブドウ

・サンジョヴェーゼ(Sangiovese)

・ランブルスコ(Lambrusco):エミリア地方とロンバルディア州の一部で栽培されている黒ブドウ。

(3)D.O.C.G.

表 66

D.O.C.G.ワイン備考
ロマーニャ・アルバーナ
(Romagna Albana)
白(辛)〜白(赤)、パッシート・白:アルバーナ(Albana)100%
コッリ・ボロニェージ・クラッシコ・ピニョレット
(Colli Bolognesi Classico Pignoletto)
・白:ピニョレット(Pignoletto)主体